まず何歳から「シニア」なのでしょう。60代…と思われますが、WHOでは65歳からをシニアとしているようです。
今回はそんなシニア層の移住について考えてみたいと思います。
もともと「老後は自然豊かな田舎でゆっくり過ごしたい」と希望する方は少なからずおられると思います。
この度のコロナ禍において都心の人口密度の高さで、都心から地方に移住したいと考えるシニア層が増えたようですね。
なぜシニア移住が増えたか
シニアの移住者が多い理由として、定年退職による時間のゆとり出来る。
加齢による身体の変化、子育てに手がかからなくなる。
住宅ローンの完済、子供の独立によって経済的なゆとりができる。
お子さんの独立で今までの住居スペースが手に余る…
などのライフステージの変化によって…ということでしょうか。
シニア移住…大丈夫?
シニアとなって移住するとなると新しい土地で新しい人間関係を構築しなければならない…病気になった時の病院や福祉に関しての不安…など多くの問題があって容易なことではありません。
しかし、現在のお住まいを残して…という多拠点生活や故郷に帰るというUターン移住、またはシニア移住に積極的な地域への移住なら大いに考えられる選択肢かもしれません。

シニア移住を歓迎する街
山梨県都留市
都留市は山梨県の東部に位置し、山梨県でも東京に近い地域になります。中央自動車道が通っているので都心からも1時間半と非常に交通のアクセスがいい街です。
生涯活躍のまち構想
「生涯活躍のまち構想」とは、東京圏をはじめとする地域の高齢者が、希望に応じ地方や「まちなか」に移り住み、地域住民や多世代と交流しながら健康でアクティブな生活を送り、必要に応じて医療・介護を受けることができるような地域づくりを目指すものです。
東京圏に程近い距離にありながら、清冽な水や恵まれた自然環境があること、また、最大の特長である都留文科大学や健康科学大学看護学部、県立産業技術短期大学校の3つの大学がある点を活かし、大学相互・大学と市の連携を行うことで、移住者を含めた市民全体に対し、聴講生制度や市民講座などの質の高い学習プログラムを提供することによって、健康的でアクティブな生活を実現する、大学連携型「生涯活躍のまち・つる構想」を推進しています。
構想の根底には、移住者のみならず、移住者を含めた市民のための住みよいまちづくりの推進があるため、これまでの人生において様々なキャリアを積んできた移住者の方に、経験と知識を活かしてまちづくりに参加していただくことが望まれています。
大学と連携することによりご自身の学びなおしはもちろんのこと、市民や大学生へのキャリアの還元など、幅広い活躍の場を設定しているようですね。
多くの大学がある都留市ですが、それらの教育施設を利用してシニアの皆さんも「学ぶ」ことで、充実した生活を送りましょう…という活動のようですね。

単独型居住プロジェクト
「旧雇用促進住宅下谷宿舎」を、サービス付き高齢者向け住宅(ゆいま~る都留)として改修。同一敷地内には、入居者のみならず地域の方も利用できる食堂や、各種イベントを開催できる多目的ホールを併設した「地域交流拠点(下谷交流センター)」も整備されています。
エコハウスでお試し居住
都留市では、きれいな宿泊施設でお試し居住できるようです。
滞在期間 1泊2日
宿泊料金 無料
対応可能人数 4名程度
お試し居住の流れ
①電話で予約
☟
②宿泊手続き書類送付・記入・返送
☟
③チェックイン 移住相談員による移住相談
☟ 街案内・空き家紹介・市内スーパー訪問
④チェックアウト
宿泊料金が無料というのが素晴らしいですね。もちろん、観光での利用はできません。移住相談員の方が、スーパーや病院、空き家の案内までしていただけるそうです!
シニアだからこそ起業!
シニアの方々が移住するというと、イメージとして「田舎でゆっくりしたい」という方が多いように思えます。確かに、今まで必死に働いてこられたわけですから当然のことです。しかし、「人生100年時代」と謳われている今、60代、70代の方でもバリバリと…とは言わずとも、自分のペースでゆっくりとでも活躍できる場所があるのではないでしょうか。
アクティブシニア市場
主婦の方は50代になると子育てがひと段落して時間に余裕ができます。男性も60代になると定年退職で圧倒的に時間に余裕ができます。そういったまだ介護を必要としない元気な年長者の方々を企業が新事業のターゲットとして注目しはじめています。
なぜシニアがビジネス?
アクティブシニア市場が注目されていても、それらの方を対象にしたビジネスをシニアがする必要があるのか?となりますが、シニアだからこそ!という理由があります。
☞シニアのことはシニアが一番わかる
☞利益優先でない
☞今までの知識、技術を社会に還元できる
そうです。シニアのことはシニアが一番分かっていますので、マーケティングする上で非常に優位です。そして、シニアの方達は年金や貯金などで経済的にゆとりがある為に利益を追求しなくてよい分、事業の持続性がありますよね。
シニアはどんなビジネスで活躍できる?
☞ソーシャルビジネス
ソーシャルビジネスの記事でも書かせていただきましたが、今全国で注目されるソーシャルビジネス、コミュニティタクシーであったり、廃校活用事業であったりはほとんどシニア層が活躍されています。
☞パソコンスクール
こちらも以前の田舎で起業の記事で書かせていただきましたが、IT技術がすごい勢いで進歩していますが、それに伴いどんどん知識格差が起きています。スマートフォンやパソコンの基本的な扱い方の講座など、これからまだまだ需要はありそうです。
☞歴史、街道ガイド
その街にどんな歴史があるのか、その街道はどんな所以で、どのような使われ方をしてきたのか…。歴史的な背景を説明しながらガイドするお仕事なんていかがでしょう。
☞移住コンシェルジュ
移住コンシェルジュや移住サポーターがおられる地域はありますが、まだまだそのような事業をされている自治体は少ないです。移住者だからこそ、これから移住しようとしている方の不安など心情が理解できますし、移住者にとって大変心強い存在です。そんな社会貢献度が高いお仕事なんていかがでしょうか。